デビット・プリぺイドは下手すると面倒な事に。でも仕組みを知ればお得な良いカード【雑談#02】
最近よく聞きませんか?「デビットカード」や「プリペイドカード」。
ネット銀行などがプロモーションに力を入れ始めたようで、にわかに聞く機会が増えました。
・ソニーバンクウォレット
・住信SBIデビットカード
・かぞくのおさいふ
・Kyash
等をよく聞きますね。
- 審査がなくラクラク発行!
- ポイントも1%近い!(カードによる)
- 即引落しで、クレカよりお金の管理がラク!
といったメリットばかり目立ちます。
いかにも気楽でお得なように見えますが、デビットやプリペイドはその仕組み上、扱いが難しい中級者以上向けのカードです。
これらを褒めちぎる個人ブロガーの広告収入記事はおろか、発行元の銀行公式サイトですらその本質的なデメリットを分かりやすく注意喚起していません。
ちょっと悪質だと思います。
そのせいか、難しさを知らずに使って痛い目に遭い、Yahoo!知恵袋に駆け込むかわいそうな方たちが後を絶たず。
仕組みを理解して使えば、良いカードなのに…
私も実際、Kyashというプリペイドを楽しく使っていて、クレカの不正被害軽減やポイントゲットに活用。
この記事では、デビット・プリペイドの面倒なところをゆる~くお伝えしてみようと思います。
この記事でお話しするデビット・プリペイドは、VisaやMastercard、JCB等の国際ブランドが付いたカードのことです。
国際ブランドが付いていないものは、この記事の内容と関係ありません。
デビット・プリペイドって何?
デビットカードですか?
プリペイドカードですか?
さぁ?知りませんね!(ドヤ)
キホンのキについて一応おさらいしてみます。
口座残高や入金残高から即決済できるカード
簡単に言えば、カードを切ると手持ちのお金からその場で支払える「クレカのようなもの」です。
- デビット→銀行口座残高から決済時に即支払う
- プリペイド→事前に入金した残高から決済時に即支払う
クレジットカードのように、1カ月分の利用を後払いすることはありません。
国際ブランドつきのものは、「ほぼ」クレカ
VisaやMastercard、JCB等のブランドが付いたデビット・プリペイドは、Visa等の加盟店でクレカ同様に使えます。
クレジットカードで!
と言って支払えば大丈夫です。もちろんネットショップでも使えます。ただし、完全にクレカとイコールでなく、「ほぼ」クレカです。
この「ほぼ」クレカであるところが面倒ごとを巻き起こす原因でもあり、本当に気を付けてほしいです。
よく言われるメリット
- 審査不要で誰でも使える!
- 即引落なのでお金の管理がしやすい!
- 現金を持ち歩かなくて良い!
- ポイントも付く!クレカより高いものも!
まあそれはその通り。間違ってないと思います。
ちなみに私は、クレカの不正利用対策とクレカよりポイントが付くという点で、Kyashというプリペイドを使っています。
あとは、チャージした残高から使うたびにチャリンチャリンとお金が落ちていく感覚が、「お金使った!」って気がして楽しいので使ってます(笑)。
一般的に言われるデメリット
なんだろう?教えて!
デビット・プリペイドのデメリットとして、ネット記事などでよく見かけるのは以下のような項目です。
- 入金が手間
- 分割やリボが出来ない
- 不正補償がクレカほど手厚くない(カードによる)
- ポイント還元がクレカより低め(カードによる)
でもこれ、基本中の基本なんです。というか、調べたらすぐにわかる!
説明すべきデメリットはこれじゃ足りないよ!
Visa等の国際ブランドつき「ほぼクレカ」なデビット・プリペイドが、その仕組み上避けられない致命的なデメリットがあります。
それは…
知らずに使うと、面倒なことに巻き込まれる
デビットやプリペイドでは、二重引き落としが良く起こること。
なにそれ!こわい!
一時的な「二重引き落とし」状態は避けられない
デビットやプリペイドでは、一つの買い物に対して何度も引き落とされることがたまに起こります。
例えば100円の物を買うのに、100円の引き落としが2回発生して200円引かれたりします。
う~ん、ややこしいなぁ…。
何でこんなことが起きる?
デビットやプリぺードでは、お店からお買い物のデータがカードに届くたび、即引き落とします。
1回の買い物で飛ぶデータが1個なら二重になりませんが、一つの買い物に対して何度もデータが飛んでくることがあります。
そのせいで、本来は1回でいいのに、何度も引き落としが発生。もちろん毎回起きるわけでなく、起きないことの方が多いです。
ですが、例えば予約購入など注文から出荷まで期間が空く場合は、以下の例の様に何回かデータがやり取りされやすいです。
- 予約注文の際、カード残高確保のためのひとまず売上データ送信
- 入荷後発送の際、もう一度データ送信
クレジットカードなら、仮売上のデータでは引落さないので二重になりません。
デビットやプリペイドではデータ受信しました!了解、引き落とします!と、データの種類に関係なく引き落とす脳筋プレーをかまします。
そのせいで発生する事象で、仕組み上避けられません。
クレカと異なる入出金処理をするくせに、クレカのデータシステムに便乗した「ほぼクレカ」なせいで、こんなことが起きています。
え~!
二重に落ちたお金って返ってくるの?
大丈夫だよ!基本的は返ってくるよ!
二重引き落としになっても後日返金される
二重のまま放置されるかというと、基本は次のいずれかのパターンに当てはまるので後日返金されます。
- 不要データをお店が取消し処理する
- 不要データの有効期限が切れて消滅する
お店がすぐに要らない方のデータを消してくれれば、その時点で返金されます。
お店がサボって、有効期限切れまで放置して自然消滅させる運用をしている場合も、消滅した段階で返金されます。
なので、よほどのことがない限り最終的には解消され、本来払うべき額だけ引き落とされます。
自然消滅の場合、数カ月かかるのが普通です。
だから返金も数カ月スパンです。
一時的な二重引落という「気持ち悪い状態」が数カ月続くのが受け入れられない場合、大人しくクレジットカードを使ってください、という感じです。
Yahoo!知恵袋でも困った人多数
この致命的なデメリットがあまり周知されてないせいで、Yahoo!知恵袋にも困った方が殺到…。
デビットカードカテゴリのカテゴリマスター「出鱈目ぎーやん、」さんという方が二重引き落とし含めたデビットの難しさに沢山回答されています。
この方の回答を追うだけでも割と理解が進みます。
この質問なんかは参考になりますね↓
二重引き落とし以外でも、不可解な入出金が…
データが飛んでくるたびに引き落とし!がデビット・プリペイドの原則です。
なので、データ自体は1個で二重引き落としにならなくても、買い物と同時にデータが飛んで来ずに忘れたころにデータが来て引き落とされることも。
数日後に飛んできていきなり引き落とされたり、
忘れたころに返金データが入って入金されたり。
このような不可解な入出金があるため、クレカより支出管理がしやすい!と思って作っても、実は入出金履歴がワケ分からんことになってしまい管理不能!
という事態もあり得ます。そういうややこしい代物なんです。
面倒ごとが起きやすい場面
そういわれると、デビットやプリペイド使いたくないな…
避ける方法はないの?
あります。
二重引き落としや、意図しないタイミングでの入出金が起きやすい場面
二重引き落としや、意図しないタイミングでの引き落としになりやすい場面は、ある程度決まっています。
- キャンセルや注文変更をした時
- ホテルやレンタカーの予約でデポジットが必要な時
- 予約販売など申込から出荷まで時間が空く時
- ガソリンスタンド
- サブスク、公共料金、各種月額料金 など。
これらは、一回の取引に何度かデータやり取りされたり、思わぬタイミングでデータが飛んでくる代表例です。
二重引き落としになりやすいもの(データが複数回やり取りされやすい)
キャンセルや変更、予約注文が起きやすいネットショップ全般、デポジットが取られる予約の類やレンタル系は避けた方が無難です。ガソリンスタンドも仕組み上複数回引き落とされやすいです。
意図せぬタイミングで入出金されやすいもの
サブスクや公共料金、携帯代などの定期払い系も意図せぬタイミングで引き落としが発生しやすいので避けた方が気楽かと。
意図せぬ時に来たせいで、残高不足だと引き落としできず、利用料踏み倒し状態に陥ったりします。
サブスクや公共料金、ガソリンスタンドなどは、
そもそも使えないようになっているデビット・プリペイドも多いです。
その場で取引が終了するような場面なら、大丈夫!
逆に、スーパーやコンビニ、レストランなどのその場で商品と引き換えにお金払って終了!
みたいな場面なら、基本はその場で一回だけデータを飛ばして終了なので、二重になったり後日いきなり来たりすることはまずありません。
その場で取引が終了する対面決済に限定して使うなら、デビットやプリペイドの面倒ごとを避けてメリットを享受できます。
私も日常の買い物限定で使ってますが、今のところトラブルなし!
その他注意した方がいい点
二重引き落とし以外に気を付けた方がいいことある?
プリペイドカードには関係ないですが、デビットカードは大金の入った口座で使うのはやめましょう。
メイン使いの口座に紐づくデビットカードは避ける
デビットカードは、カード紐づきの銀行口座残高から引かれます。クレカの様に限度額がないので、最悪の場合不正利用で口座残高をすべて不正に使われる可能性も。
不正への補償もクレカほど手厚くない傾向にあります。
もし仮に不正が補償されても、補償されるまでは現金がごっそり引かれた状態で生活することに。
給与の受取りに使ったり、貯蓄用にがっつりお金が入っている口座は避けましょう。
デビットカードの為に別の口座を作りましょう
入金の手間はありますが、少額だけ入れておく口座でデビットを使えば、入っている額以上の被害は原則起きません。
なので出来れば別口座を作って使いましょう。
それが面倒!という場合は、デビットは向いていないんじゃないかなと個人的に思います。
ネット銀行なら振込手数料も無料のものが多いし、スマホでサッと振込できて、いいかも?
結局、対面の買い物に限定すれば平和
ここまで読んで、
あ~デビットとかプリペイドめんどくせ~!
と思った方が大半な気がします。私も同意。めんどくさい!無理!と思ったら、大人しくクレカを使う方がいいと思います。
面倒ごとを避けて気持ち良く使うには、実店舗かつその場でやり取りが終了する対面取引に限って使うのがデビット・プリペイドのやり方だと思います。
ネットショッピングで必ず二重になる訳ではないですが、実店舗用と割り切った方が使い分けがスッキリ明快かなと。
ネットショッピングやサブスク、旅行、公共料金などはクレカに任せましょう。
実店舗でも、オーダーメイド等のやり取りがしばらく続くものは避けた方がいいかも。
それでも私がデビット・プリペイドを使う理由
面倒なデビット・プリペイド。それでも私は使っているのですが、
もはや何かの趣味ですか?
と言われてしまいそう。
まぁ実際、積極的にデビット・プリペイドを選ぶ理由が無ければクレカ使っとけや!という話ですが、私が使う理由は、
- クレカの不正利用対策の一環
- Kyash Cardの見た目が好み
- 1%も還元してもらえる
- なんか楽しい(はぁ?)
ってところですね。Kyash Cardというプリペイドを、街中での買い物で使っています。
上手に使えばクレカの不正利用のリスク軽減
デビット・プリペイドは不正利用されても入金された額以上は被害を受けないので、少額を入れて使っているというのもあります。
それよりも、プリペイドに支出を逃がしてクレカの利用額を減らすことで、クレカの利用枠(限度額)を下げられることに価値を感じて使ってます。
クレカも不正被害は利用枠が上限なので、大きすぎる利用枠はかえって有害です。
そのため、最近はクレカの枠を最小限に引き下げたうえで、ある程度の決済額はプリペイドにお任せ。
Kyashなど一部のデビット・プリペイドはネットショッピング機能をOFFに出来るので、実店舗での決済機能のみをONにしてあります。
不正利用の8割はオンライン決済だそうです。(出所:Kyash公式サイト)
詳しくはこの記事でもゆる~くお話ししています。
デザインがいいし、ポイントも1%
ポイント1%ならクレカと比べても割と良い方です。
しかも、Kyashポイントと言って1ポイント=1円で交換できるポイントが貯まるので、そのままKyashの残高にチャージできて、ポイントがめっちゃ使いやすい。
あと、見た目がいいので使いたい!って感じです。精神的なものですが、そういうのも大事!
使っててなんか楽しい
クレカと違うのは、事前に入金して、その残高の中でお買い物をします。
そして、お買い物するたびに、引き落とされます。
それがどうしたの?
貰った小遣いを大事に使ってる感じ?
あと使うたびに、チャリンチャリン!って感じでさ。
今、お金使った!っていう満足感。
子供か!
…幸せならそれでOKです。
仕組みを知ればよいカードかもよ
デビット・プリペイドを面倒な価値なしカードとみるか、使いみちを見つけて光らせるかはあなた次第!
上手に使えばクレカにはない楽しさがあると思います。
ざっと調べた感じ、
- 少額入金でもメリットがある
- ポイントが高い
- 見た目が良い
を満たしてくれるデビット・プリペイドは、
デビットなら住信SBIデビットカード
プリペイドならKyash Card
かなぁと思いました。どっちかで迷ったけど、銀行口座を増やしたくない&ネットショッピング決済制限機能がKyashにしかないのでKyashにしました。
楽天デビットもポイントは高いのですが、見た目が…。あと楽天は不正補償が渋そうだった。
ソニーバンクウォレットもポイントめっちゃ貰うことが可能ですが、多額の入金や投資をしないとポイントが上がらない仕組みなので、お金持ちさん向けです。
以上でおしまい。あなたのデビットカード・プリペイドカードライフの参考になりましたら幸いです!